事業再構築補助金
経済産業省 「中小企業等事業再構築補助金」第10回公募中!
正式名所 | 経済産業省「中小企業等事業再構築促進事業」 |
補助額 | 中小企業100万円~8,000万円 |
募集期間 | 第13回 2025年公募予定(公募内容は変更の可能性があります) |
管轄 | 経済産業省(中小企業庁) |
補助対象 | 設備投資費用など |
概要 | 新規事業分野へ進出や事業再編等、ポストコロナ・ウィズコロナ時代の事業再構築を支援。設備投資が対象になり、ものづくり補助金との共通点もあります。 |
詳細 | ・経済産業省 事業再構築補助金中小企業等事業再構築促進事業リーフレット ・事業再構築補助金の概要 |
事業再構築補助金の公式サイト | 事業再構築補助金 公募要領 |
事業再構築補助金とは?(初回公募時の参考資料)
事業再構築補助金とは、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化する中、ウィズコロナ時代の経済変化に対応するため、新規事業分野への進出や業態転換など、中小企業の事業再構築を促すための施策です。経済産業省のPR資料には「事業再構築のイメージ」として下記が記載されています。
・小売店舗による衣服販売業を営んでいたところ、コロナの影響で売上が減少したことを契機に店舗を縮小し、ネット販売事業やサブスクサービス事業に業態を転換。
・ガソリン車の部品を製造している事業者が、コロナ危機を契機に従来のサプライチェーンが変化する可能性がある中、今後の需要拡大が見込まれるEVや蓄電池に必要な特殊部品の製造に着手、生産に必要な専用設備を導入。
・航空機部品を製造している事業者が、コロナの影響で需要が激減したため、当該事業の圧縮・関連設備の廃棄を行ない、新たな設備を導入してロボット関連部品・医療機器部品製造の事業を新規に立上げ。
事業再構築補助金の対象となる経費とは?
設備投資が対象になります。設備投資と言えばものづくり補助金(ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金)の認知度が高いですが、事業再構築補助金も強力な支援策となりそうです。また、中小企業庁の案内より、建物費、建物改修費、設備費、システム購入費、外注費(加工、設計等)、研修費(教育訓練費等)、技術導入費(知的財産権導入に係る経費)、広告宣伝費・販売促進費(広告作成、媒体掲載、展示会出展等)等が補助対象経費に含まれると記載されています。
事業再構築補助金の対象となる経費とは?
PR資料より、補助金額、補助率は下記となっています。
補助金額 | 補助率 | |
中小企業(通常枠) | 100万円以上6,000万円以下 | 2/3 |
中小企業(卒業枠)※1 | 6,000万円超~1億円以下 | 2/3 |
中堅企業(通常枠) | 100万円以上8,000万円以下 | 1/2(4,000万円超は1/3) |
中堅企業(グローバルV字回復枠)※2 | 8,000万円超~1億円以下 | 1/2 |
※1.中小企業(卒業枠):400社限定。計画期間内に、①組織再編、②新規設備投資、③グローバル展開のいずれかにより、資本金又は従業員を増やし、中小企業から中堅企業へ成長する事業者向けの特別枠。
※2.中堅企業(グローバルV字回復枠):4100社限定。以下の要件を全て満たす中堅企業向けの特別枠。 ①直前6カ月間のうち売上高の低い3カ月の合計売上高がコロナ以前の同3カ月の合計売上高と比較して、15%以上減少している中堅企業。 ②事業終了後3~5年で、付加価値額又は従業員一人当たり付加価値額の年率5.0%以上増加を達成すること。 ③グローバル展開を果たす事業であること。
中小企業(通常枠)、中小企業(卒業枠)、中堅企業など、似た表現が混在し、現時点では定義が不明確な部分もあります。中小企業(通常枠)でも、最大6,000万円、補助率2/3となっており、従来の補助金と比べても規模がかなり大きい補助金だと言えます。
補助対象要件は?
現時点で公表されている要件は下記になります。
- 申請前の直近6カ月間のうち、売上高が低い3カ月の合計売上高が、コロナ以前の同3カ月の合計売上高と比較して10%以上減少している中小企業等。
- 自社の強みや経営資源(ヒト/モノ等)を活かしつつ、経産省が示す「事業再構築指針」に沿った事業計画を認定支援機関等と策定した中小企業等。
- 事業終了後3~5年で、付加価値額の年率平均3.0%以上増加、又は従業員一人当たり付加価値額の年率平均3.0%以上の増加。
緊急事態宣言特別枠について
追加発表「特別枠」の創設について
2月4日、経済産業省が緊急事態宣言の再発令に伴う支援措置を発表しました。そのうちの1つとして、事業再構築補助金の「特別枠」が創設されることが公表されています。
主なポイントとして下記が挙げられます。
- 従業員数に応じた補助上限額(500万~1,500万)あり
- 中小企業の補助率が3/4に引き上げ(通常枠は2/3)
- 通常枠より迅速な審査、採択の実施
特別枠の概要
経済産業省の「緊急事態宣言の再発令に伴う経産省の支援措置について」より、特別枠の概要は下記の後半部分になります。
通常枠
【要件】
〇申請前の直近6か月間のうち、任意の3か月の合計売上高が、コロナ以前と比較して10%以上減少していること。
〇自社の強みや経営資源(ヒトモノ等)を活かしつつ、「事業再構築指針」に沿った事業計画を認定支援機関と策定すること。
〇事業終了後3~5年で付加価値額又は、従業員一人当たり付加価値額の年率平均3.0%以上増加の達成を求める。
対象事業者 | 類型 | 補助上限 | 補助率 |
中小企業 | 通常枠 | 6,000万円 | 2/3 |
中小企業 | 卒業枠 | 1億円 | 2/3 |
中堅企業 | 通常枠 | 8,000万円 | 1/2 ※4,000万円超は1/3 |
中堅企業 | グローバルV字回復枠 | 1億円 | 1/2 |
特別枠
【要件】
〇通常枠の要件に加え、緊急事態宣言に伴う飲食店の時短営業や不要不急の外出・移動の自粛等により影響を受けたことにより、令和3年1~3月のいずれかの月の売上高が対前年〈or対前々年〉同月比で30%以上減少していること。
【メリット】
事業規模に応じて補助上限を設定した上で、補助率を中小企業3/4(通常枠:2/3)、中堅企業2/3(通常枠:1/2)に引き上げ。
〇通常枠より迅速な審査・採択を行うとともに、特別枠で不採択の場合でも、通常枠で再審査を受けることが可能。
従業員数 | 補助上限 | 補助率 |
5人以下 | 500万円 | 中小企業:3/4 中堅企業:3/4 |
6~20人 | 1,000万円 | 同上 |
21人以上 | 1,500万円 | 同上 |
※通常枠、特別枠ともにjGrants(電子申請システム)での申請受付を予定。 ※3月公募開始予定。
従業員数5人以下、6~20人、21人以上の枠によって、それぞれ補助上限額が設定されています。「緊急事態宣言に伴う飲食店の時短営業や、不要不急の外出・移動の自粛等により影響を受けたことにより」とあることより、飲食店だけでなく小規模事業者向けの支援策であることが伺えます。時短営業における協力金、給付金のように一律支給ではないところが特徴です。 また、通常枠の補助上限額は6,000万円ですが、特別枠の上限は500万~1,500万と規模が縮小しているようにも感じられますが、小規模事業者持続化補助金が50~150万円、ものづくり補助金が1,000万円であることを考えると、強力な支援策の1つになると言えるでしょう。補助率が2/3から3/4になる点も小規模事業者向けの強力な支援策となっています。 さらに、特別枠は通常枠より迅速な審査・採択を行うとされています。不採択の場合、通常枠で再申請が可能なことより、通常枠より採択率が高くなる可能性が考えられます。
【特別枠の申請要件】
通常枠でも売上減少要件は公表されていますが、今年の緊急事態宣言に対応し、特別枠では時期の指定などより具体的に述べられています。申請要件は、通常枠の要件に加え、緊急事態宣言に伴う飲食店の時短営業や、不要不急の外出・移動の自粛等により影響を受けたことにより、2021年1~3月のいずれかの月の売上高が、対前年または対前々年比で30%以上減少していることされています。
【公募開始は3月予定】
事業再構築補助金の公募開始について、中小企業庁のリーフレットより3月公募開始予定と案内されています。お早めにご相談いただければ幸いです。
「認定支援機関」とは?
※正式名称:認定経営革新等支援機関
認定支援機関とは、中小企業・小規模事業者が安心して経営相談等が受けられるために、専門知識や、実務経験が一定レベル以上の者に対し、審査し認定する公的な支援機関です。具体的には、商工会議所や商工会など中小企業支援者のほか、中小企業診断士、税理士、公認会計士、弁護士、 金融機関等が主な認定支援機関として認定されています。 ※当社は認定支援機関として認定を受けており、長年の支援実績が御座いますので、是非安心してご相談ください。